ライドの記録

【春の長野自転車旅】DAY 1 : 軽井沢から草津温泉を抜けて絶景の山岳ルート「渋峠」へ!

はじめに

そうだ、渋峠に行こう!と思い立ったのは突然でした。渋峠は長野県と群馬県の県境付近、国道292号線「志賀草津高原ルート」の途中にあります。日本一高い標高2172メートルを通る国道として知られる国道292号線は、同時に絶景の山岳ルートでもあります。毎年10月から4月は冬季閉鎖され、閉鎖解除直後は雪壁の中を走る、特別な体験ができるルートです。

2022年の冬季閉鎖解除は予定通りの4/22(金)でした。たまたま予定が確保できたことと、天気予報もまずまずだったことから、思い切ってライドに出かけてきたというわけです。前回の渋峠ライドは5年前、久々の渋峠は天候にも恵まれて絶景を心から満喫できたライドになりました。

さて、行くと決めたらルートの検討です。渋峠は割と交通が不便な場所にあるため、ルートには一工夫が必要です。前回は吾妻線の長野原草津口からスタートしました。長野原草津口は渋峠の群馬側の最寄駅です。渋峠までの獲得標高が1700m程度と長野側からアクセスするよりも獲得標高が少なくてすむため、まず検討すべきルートです。

ただし、長野原草津口は関西方面からのアクセスがいまひとつです。東京と上野を経由して特急草津を利用するのが定番ですが、乗車時間が5時間ほど、始発を使っても長野原草津口の到着が12:30ごろになります。

今回は、前回と異なるルートを体験したかったことと、ちょっと試したいことがあったので、軽井沢まで輪行することにしました。軽井沢は北陸新幹線の駅があるため、関西方面からでも比較的アクセスが良好です。乗車時間は3時間30分ほど、始発を使えば10:00前には軽井沢に到着できます。新幹線では車両最後尾の座席を確保すれば輪行でも安心です。山ひとつ越える必要があるため、距離と獲得標高は長野原草津口からスタートするよりは増えてしまいますが、70km 2200m upで厳しすぎるほどでもないルートです。軽井沢を一度見てみたかったこともあり、軽井沢をスタートにしたルートに決めました。

軽井沢からスタート

始発の新幹線を乗り継いで、あっという間に軽井沢に到着です。スポーツ用品店や送迎バス乗り場が並び、冬になったらスキーやスノーボードを楽しむ人でいっぱいになりそうな雰囲気を感じました。

そうかー、ここが軽井沢かー、とお上りさんな雰囲気を醸し出しつつ、そそくさと輪行を解除してライドスタートです。今回は輪行に慣れているリムブレーキのTCRを持ち出しました。ディスクブレーキ用の輪行グッズも揃えてみたのですが、旅に使うのは近場で経験してからということで。獲得標高が多めの山岳ルートなので、軽いリムブレーキの方がありがたいという事情もあります。

県道157号線を西に進んで中軽井沢を目指します。中軽井沢から国道146号線に入ると、本格的な登りの始まりです。長野県と群馬県の県境まで、だいたい10km弱で500m弱up、平均勾配5%ほどの登りです。木々の間を進む気持ちの良いルートでした。気温は割と高めで、標高2000mを想定した服装ではちょっと暑かったですね。まぁ、寒いよりはマシです。

ところどころに駐車場があって、眺めが良い場所もありました。

前方に見えるのは浅間山です。雪をまとった雄大な姿を見せていました。いつか行ってみたいものです。

県境を越えると、いったん下りになります。長野原草津口の近くまで、およそ1000m弱の下りです。距離としては25kmほどで割と長い下りになりますが、山岳ルート、別荘地など景色が目まぐるしく移り変わって楽しかったですね。興味をそそられるお店もちらほらあったので、次は軽井沢を目的に訪れてみたいものです。

長野原草津口から草津へ

下りきったら、そこは長野原草津口です。草津温泉へのルートは、六合(くに)を通る東側のルートと、浅間・白根・志賀さわやか街道を通る西側のルートがあります。前回は東側を通ったので、今回は西側を通ってみました。距離も短くなりますしね。

獲得標高600m弱のヒルクライムです。ところどころに色鮮やかな花をつけた木々が登場して、目を楽しませてくれます。

視界が開けて、遠くまで見渡せる絶景ポイントもありました。向こうに見えるのが、草津白根山です。これからあそこまでヒルクライムするわけです。

さらに進んで、草津温泉に到着です。このセブンイレブンが、渋峠に向かう際の最後の補給ポイントです。はやる気持ちを抑えきれず、休憩しないまま先に進んでしまいました。

志賀高原草津ルートを行く

草津の街中を抜けてしばらく進むと、志賀草津高原ルートの入り口である天狗山ゲートに到着です。

終日通行可能、の文字に感激。草津白根山は一時期噴火警戒レベルが高く、自転車での通行ができなかったり、通行できたとしても時間制限があったりと、自由に通行ができませんでした。いつ通れなくなるかわからない、そんな事情もこのルートの特別感を高めてくれます。行きたい場所は、行けるうちに行く!ですね。

木々の間を抜けてしばらく進むと、殺生河原に到着です。

リフトやレストランは休業中で、ひっそりと静まり返っていました。前回ここを訪れたのはもう少し後の時期で、休憩する人々で賑わっていた記憶があります。また違った雰囲気を楽しめて、とてもよかったです。

殺生河原は、その物騒な名前の通り火山性ガスが噴き出す死のエリアです。

硫化水素ガス発生地区につき、立ち止まらないよう警告がされています。足つきしないように、落ち着いて素早く進みます。

殺生河原を抜けると、いよいよ志賀草津高原ルートの本気がみられます。森林限界を超えて背の高い木々がなくなり、自分の進むルートと進んできたルートが遠くまで見渡せる絶景の始まりです。

時間帯が遅かったため人気が少なく、荒涼とした独特の雰囲気を味わえます。

眼下には通ってきた草津の町が見えます。

ヘアピンカーブと、ところどころに残る雪溜まり。これもまた、今だけ、ここだけでみられる景色です。

湿原に敷かれた木道が雪に埋もれていました。暖かくなったら、ぜひ散策してみたいですね。

山並の間から、ちらっと雲海も見ることができました。雲海が見られたことは少ないので、うれしい。いつか眼下いっぱいに雲海を見てみたいものです。

天気は快晴、気温も低くなく、ヒルクライムをして温まった体にはちょうどよい程度です。絶好のサイクリング日和ですね。

見渡す限り人も車もなく、時折通り過ぎる程度で静謐な雰囲気でした。

存分に絶景を楽しむことができました。

雪壁から日本国道最高地点へ

しばらく進むと、いよいよ雪壁です。今年の雪壁は高いか、低いか。

割と高かった。開通直後の白さが目に眩しいです。

自転車の黒と、雪壁の白のコントラストが美しい。

交通量も少なく、落ち着いて写真撮影に興じることができました。

ちなみに、ここまで休憩せず登り続けてきたため、写真撮影で自転車を降りた途端に両足が攣りました。ヒルクライムで足が攣ったのは久しぶりです。絶景ロングライドで調子に乗りすぎました。しばらく休憩したら回復したので、休憩は重要ですね。

雪壁を見下ろせるスポットから撮影。いつ見ても驚きに満ちています。いつまでも見ていたいですね。

さらに進んで、日本国道最高地点です。標高2172m、自転車で来るのは5年ぶり。来られてよかったです。

視界を遮るものはなく、遥か遠くまで見渡せます。

日が傾き、木々の影が長く伸びる黄昏時。通行時間帯が限られている場合は急いで引き返すところですが、終日通行可能なのでゆっくりと景色を楽しむことができました。

渋峠ホテルから草津へ

国道最高地点からしばらく進むと、渋峠ホテルに到着です。

すでに宿泊客向けの時間帯になっていて、駐車場は閑散としていました。群馬県と長野県の県境に位置する渋峠ホテル。いつか宿泊してみたいものです。しかしながら、今日は草津温泉に宿をとったので、絶景に後ろ髪をひかれながら群馬側に引き返します。

再び雪の壁付近。バイカーの方が写真撮影に興じていました。同じ2輪の乗り物乗りとしては共感するところです。

私も、行きとは逆サイドの雪壁で写真撮影に勤しみました。撮影ポイントだらけでなかなか進めないのが、絶景ルートの難点です。

気温は高く、雪解け水が路面を濡らしていました。

この雪壁もいずれは消え去り、また違った景色を見せてくれるのでしょう。次は秋に来てみたいな。

中央分水嶺のしるしです。ここを境にして、降った雨が日本海側と太平洋側に分かれて流れ込むわけです。

帰りにも雲海を見ることができました。

太陽の高さが低くなり、影がさらに伸びます。どこか物悲しい雰囲気が漂います。

遠くに山肌を切り裂く道が見えます。こうやって、これから進む道が見えるのが、山岳ルートのよいところだと思います。

白根山レストハウスは閉鎖中です。

あの向こうに、火口湖である湯釜があります。湯釜を見られるのはいつの日か。見られるようになったら、行きたいと思います。

レストハウスを越えると、草津まで一気にダウンヒルです。

カーボンホイールでリムブレーキだったのでロングダウンヒルは心配でしたが、杞憂でした。ジャイアント純正のブレーキシューとSLR1のリムの組み合わせは、よくブレーキが効きました。熱の方も問題なさそう。これで不安なくロングライドに持ち出せます。これからまたこの自転車と経験を積んでいきましょう。

草津まで無事にダウンヒルをこなしたら、草津温泉に投宿です。日本でも屈指の温泉街と温泉を楽しみながら、明日に備えて体を休めました。

今回の軌跡

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