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GIANT 新型 TCR ADVANCED SL 0 (2025) 試乗インプレッション

自転車業界の巨人であるGIANTが先日発表した新型のオールラウンダーTCR 2025モデルの試乗に行ってきました。

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TCRはGIANTのロードバイクです。今回のモデルチェンジで10世代目になるロングセラーの定番モデルです。いわゆる軽量オールラウンダーに分類されるモデルで、登ってよし、走ってよし、乗り心地もよしと、全方位にわたって高い性能を安定して発揮してくれます。

私が初めて本格的に乗り込んだロードバイクがTCRの2017モデルで、それ以来ずっとTCRに乗っています。第10世代となる今回の2025モデルでは、空力特性の向上、剛性を維持しながらの軽量化、コクピット周りのケーブル内装化などで、かつてない速さを実現しているとのこと。実際に試してみるのが楽しみ。

試乗といえば店舗にも試乗車は備えていますが、一部のモデル・グレードに限られています。今回の試乗会では、新型TCRの最上位グレードとなる「TCR ADVANCED SLシリーズ」とセカンドグレード「TCR ADVANCED PROシリーズ」の試乗車がサイズ違いで用意されています。特に最上位となるSLグレードの試乗ができるのは貴重な機会です。物は試しということで、試乗してきました。

まずはこちら、TCR ADVANCED SL 0 (2025)です。フレーム、コンポーネント、ホイール、サドル、ハンドルステム、全てに最上位グレードを採用したフラッグシップモデルです。

最大の見どころは、やはりコクピット周りです。いわゆるケーブル完全内装になっていて、コクピット周りにケーブルの露出がありません。

じゃあケーブルはどこを通っているのかというと、ステムの下側を通っています。DEFYと同じ構造ですね。この構造だと上下の調整幅が大きくとれますし、メンテナンスもしやすい部類だとか。フレアが設けられたハンドルバーと合わせて、今回最大の違いです。

もう一つの見どころは、先日発表されたCADEXの新型ホイール「CADEX MAX 40」です。ハブとスポークを一体にしたデザインが特徴的。接合部は接着で、スポークが破損した場合はハブとスポークを丸ごと交換するそうです。さすが性能重視のレース用です。タイヤはホイールに合わせて発表された「CADEX RACE GC」です。こちらのタイヤは、サイズのラインナップが28Cのみという点が特徴的です。

SL 0の重量はカタログスペックで6.4kgです。試乗車にはペダル、ボトルケージ、サイコンマウントがついて、手に持った感覚では6kg後半くらい、持ち上げた瞬間に違和感を覚えるレベルの軽さでした。

試乗は近くを10kmほど。いつものヒルクライムルートは時間の関係で行けず、200mほどの登りと500mほどの平坦が混じったルートでした。実装しての第一印象は「普通に速い」でした。硬かったり軽かったりと際立った感触はなく、ペダルを回せば回した分だけスーッと進む感覚でした。28Cになったタイヤも全く違和感はなく、乗り味、乗り心地、そして速さが高い水準でまとまった、まさにTCRらしい仕上がりでした。

試乗ルートは短かったので長距離を走った際の感覚は確認できませんでしたが、今乗っているTCRの感覚と比べるに、おそらく問題はないでしょう。TCR ADVANCED SL 0は、レーススペックながら普段使いもできる、まさにオールラウンダーだと思います。必要か、と問われれば私にとっては過分な性能なのですが、憧れはありますね。

いつかはディスクブレーキのSLグレードに乗ってみたいと思っていますが、TCRを選んで後悔はしないと確認できたので、試乗した甲斐がありました。SLグレードはなかなか試乗ができませんから。もちろん、DEFYもPROPELも満足できる選択ではありますが、やはりTCRだな、と。

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