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ガールズバンドクライ

新年度になって、番組編成も新年度、アニメも新作が目白押しです。中でもアツいのが「ガールズバンドクライ」です。今シーズンの個人的お気に入り!

ガールズバンドクライ

タイトル通りガールズバンドのお話です。主人公の井芹仁菜は高校2年生。とある理由で高校を中退して単身東京で大学を目指すことになります。ガールズバンドクライは、そんな仁菜が大都会東京で自分の居場所を求めて歌う物語です。

物語は仁菜の上京シーンから始まります。故郷の熊本から新幹線で上京した状況の描写が緻密で、冒頭からグッと物語に引き込まれます。東京駅に到着する際の乗り換えアナウンス、路線を色で識別する様子、東京駅の改札を出て見上げる天井、私も新幹線で東京に行く機会があり、そのときの光景が脳裏に浮かぶようでした。地方民のハートを鷲掴みです。仁菜の引越し先は川崎で、本当は品川で京浜東北線に乗り換える予定が、東京まで寝過ごした挙句に路線を間違えて彷徨うことになります。青色の路線と聞いて水色と藍色で迷うあたりに共感しまくりです。

右も左も分からない大都会の洗礼を受けつつ、ふと目を落としたスマホに路上ライブの告知、それは仁菜が東京に出てくるきっかけになった曲のアーティストのものでした。そのアーティストは河原木桃香、川崎駅前での出会いから物語は急速に展開していきます。諸般の事情で川崎駅前には縁があり、見覚えのある場所で繰り広げられる物語がより印象的に感じられます。物語の舞台に訪れる経験はあれど、面識のある舞台が物語に登場することは稀なので、心に残ります。タイアップによるプロダクトプレースメント広告も、舞台が川崎だと嫌味なくしっくりくるのが不思議。吉野家さんやビッグエコーさんなど、バンドマンの日常に関連するタイアップということもあるかな。

主人公の仁菜は、負けたくなくて東京に来た、とのこと。また、桃香にも何やら事情がありそうな様子です。それぞれの事情はこれから徐々に語られていくのでしょう。桃香が参加していたバンド「ダイヤモンドダスト」の地元公演のこのチケット、仁菜が「ダイヤモンドダストが地元でやる予定だった」と未完のニュアンスで語っていて、半券がもぎられていないことも、その事情の一部かも。今後の展開が楽しみです。

ところで、バンドものといえばやはり楽曲や演奏シーンが注目です。ガールズバンドクライも例に漏れず、第1話のトリに演奏シーンが登場します。これがまた出色の出来です。演奏に入る前の掛け合いがイイんですよね。序盤でトラブルになったバンドマンと、成り行きで共演する流れもアツい。

演奏シーンそのものも圧倒的なクオリティでした。CGアニメならではの演出で、手描きでも実写でも不可能な世界を説得力を持って提示してくれます。サビで雨粒が静止する演出が特に印象的でした。路上でドラムセット?とか、ベースはどこに?など、いろいろ気になるところはありますが、思わず引き込まれてしまう説得力と勢いで違和感を塗りつぶしていて問題なし!

演出だけでなく物語の方もいろいろ気になる要素が満載です。主人公の仁菜がもう一人の自分に向き合うこのシーンが特に気になりますね。右側が過去の仁菜で、地面に写っているのは英語のテストの答案用紙でしょうか。おそらく仁菜が東京に出てくることになった事情に関係しているのだと思います。

その他、日常シーンもコミカルかつ軽やかに動き、表情も豊かで存在感がありました。こちらもCGアニメならではというか、特性を活かした演出だと思います。動きが軽くてちょっとコミカルがすぎるような気もしますが、これくらい誇張されていてちょうどよいとも感じる絶妙な塩梅でした。個人的には、もう少しだけ動きに重さというか慣性が感じられた方が、実在感があって好みかな。

ガールズバンドクライは、楽曲よし、演奏よし、ストーリーよし、今後に期待したくなる作品でした。毎週の放送が楽しみで、生きる希望が湧いてきますね。

怒りも喜びも哀しさも全部ぶちこめ!

オープニング主題歌と第1話の挿入歌「空の箱」を含むシングルが5/22に発売予定。劇中バンド「トゲナシトゲアリ」6枚目のシングルという触れ込みです。リリースが楽しみ!

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