ライドの記録

【伊豆大島ライド】DAY 1:伊豆大島を一周!山を登って砂漠を抜けて!

はじめに

伊豆大島へのライド、前回は竹芝客船ターミナルから大型船に乗って伊豆大島へ出航するまでを書きました。

【伊豆大島ライド】DAY 0:大型船で行く!東京都心から120kmの離島 伊豆大島へ!はじめに ふと予定が確保できたので、以前から行ってみたいと思っていた場所に行ってきました。東京都新からほど近い離島、伊豆大島です。 ...

船内で一晩寝るとそこは伊豆大島です。久々の離島ライド、楽しむぞ!

岡田港に到着

伊豆大島には元町港と岡田港の二つの港があります。その日の状況に応じてどちらかの港が使われるのですが、この日は岡田港でした。どうやら晩秋や冬だと気象の関係で岡田港が多くなるようです。

さるびあ丸からは、続々と乗客が降りてきます。船内に残っている方は、ここから先の離島に行くのでしょう。あいにくの空模様で地面は濡れていますが、天気予報ではこれから晴れてくる様子です。

岡田港の待合所にあった撮影スポットです。赤い花は伊豆大島の名産、大島椿ですね。

輪行を解除してライドの準備をしたら、いざ出発!

大島一周道路

岡田港を出発したら、まずは島を一周する大島一周道路を目指します。

地面はご覧の通りのウェットですが、雲は徐々に晴れてきました。

日が昇って明るくなってきました。サイクリング日和の予感がします。

大島一周道路は島の斜面中腹を通っています。港は当然ながら海面近くにあるため、大島一周道路まではクイッと登る必要があります。

登ると言っても少しだけ。すぐに大島一周道路に出られました。

空と海が見渡せる、風光明媚な道路です。

この頃になると青空が広がってきて、絶好のサイクリング日和になってきました。

伊豆大島ライドは始まったばかり、楽しむぞ!

舗装工事中の場所がありました。ちょっとしたグラベルですね。太いタイヤが欲しいかも。

朝靄に朝日がさして、現像的な光景が広がっていました。

しばらく進むと、椿資料館に到着です。まだ開館時間前でひっそりと静まりかえっていました。

椿資料館を過ぎると、ヘアピンのつづら折れを越えていくことになります。

ここからは島の東側、緑深い自然のトンネルを抜けていきます。

裏砂漠

島の東側をしばらく進むと、案内の看板とかまぼこ状の構造物が登場します。

かまぼこ状の構造物は避難所です。伊豆大島にある三原山は、現在も活動を続ける活火山です。噴火に備えた避難所ということでしょう。そういえば渋峠でも見かけました。

案内の看板は、裏砂漠の案内でした。

ここから西に進むと、裏砂漠に行けるのです。裏砂漠は、その名の通り三原山の裏側に広がる砂漠です。日本では唯一の砂漠だとか。荒涼とした独特の風景が広がる様子はまさに絶景とのこと。ただし、いわゆるダートを進む必要があるので、25Cのタイヤを履いたロードバイクでは少々不安が残ります。

そんなわけで、月と砂漠ラインを目指すことにしました。

月と砂漠ライン

月と砂漠ラインは、裏砂漠を見渡せる場所まで舗装路と徒歩で行けるルートです。途中までとはいえ舗装路なので、先ほどのルートよりは進みやすいのです。

途中の駐車場までは1車線の狭い舗装路で、ちょっとしたヒルクライムになります。

月と砂漠ラインの入り口で見かけた軽トラです。社名と思われる「株式会社外来生物」がグッときます。

気を取り直して、月と砂漠ラインを進みます。駐車場までは2kmちょっと、斜度10%程度で一定の登りが続きます。

淡々とペダルを回して駐車場に到着。ここからは徒歩で進みます。

裏砂漠を見渡す!

しばらく進むと景色がひらけます。

黒い火山岩で覆われた不毛の地は、まさに国土地理院が発行する地図に唯一「砂漠」と表記されるに相応しい場所です。

かつてこの地で消息を絶ったもく星号の看板がありました。

しばらく進むと第1展望台に到着です。

さらにその先に進むと第2展望台があります。

見渡す限り、黒い地面が広がる光景はまさに絶景です。

人の気配も動物の気配もなく、存分に孤独を味わうことができました。

周囲に比較するものがないので、距離感やスケール感が写真では伝わりづらいですね。

はるか向こうに見えるのは大島温泉ホテルです。ホテルから裏砂漠を抜けて三原山に至る、温泉ホテルルートというルートがあります。写真中央に見える黒い筋がそのルートのようです。次はトレッキング装備を整えて挑戦してみたいものです。

風が強いせいか雲の流れも速く、空模様が目まぐるしく変化します。

青空が広がったかと思えば、一転して曇り空になったりと、忙しいですね。

向こうに見えるのが三原山です。

秋らしい雲と青い空、それに黒い砂漠の対比が美しい。いつまでも眺めていたい。

もちろん、いつまでも止まるわけにはいきません。元の大島一周道路までダウンヒルして先に進みます。

筆島

しばらく進むと景色がひらけて、眼下に緑が広がります。

島の南東部に辿り着きました。

島の南東部には、筆島があります。

筆の穂先のような形をしているから、と付けられた名前だそうです。

三原山よりも古い時代に活動していた火山が波に削られてこのような形になったとのこと。

波浮港

筆島をしばし眺めたら、再び一周道路を進みます。

離島にあるまっすぐな道ということで、どこか南国の気配がします。宮古島や石垣島を思い出しますね。

お目当てのたい焼き屋さんは開店前でした、残念。

しばらく進んで、港を見下ろす高台に出てきました。

こちらの港が波浮港です。

波浮港は、元々は「波浮の池」と呼ばれる火口湖で、海と繋がっていませんでした。1800年の堀割工事で海と繋げられて港になりました。

どこか懐かしい風情のある港で、のんびり眺めていたくなりますね。

波浮港を後にして、再び大島一周道路を進んでいきます。

海の向こうには伊豆諸島の他の島々が見えます。

日も高くなって暖かくなり、絶好のサイクリング日和になりました。冬装備が暑いくらいの晴天です。

向こうに見える島が、利島かな。

ここは砂の浜です。夏は海水浴客で賑わうんでしょうね。

地層大切断面

さらに進むと、ひときわ目をひく見事な模様が現れました。

高さ約24メートル、長さ630メートルの圧倒的スケールです。

地層切断面は、火山岩、火山灰、風化火山灰または腐葉土が互層になっていて、1回の火山活動期の噴出物で構成されています。単位層が百数十もあって、15000年にも及ぶ火山活動を辿れるとのこと。人間の一生からは想像もつかないほどの長さですね。

悠久の時を感じられる美しい縞模様でした。バームクーヘンの愛称で親しまれているそうです。

地層切断面を後にして、大島の西側を進んでいきます。西側からは富士山が見えていました。普段は富士山を見ることのない場所にいるので、気分がアガりますね。

島の西側にある元町港です。この日は岡田港が稼働しているため、元町港は静かなものでした。

向こうに見えるのは伊豆半島でしょうか。伊東のあたりかな。以前に伊豆半島一周で一度走ったことがあります。また走ってみたいものです。

冠雪しているおかげで雲の白さに紛れがちな富士山です。富士山も登ってみたいな。

お食事処おともだちでお昼ごはん

ちょうどお昼どきになったので、元町港の周辺でお昼にします。

しばし周りを見渡して目にとまったこちらのお店にお邪魔することにしました。

おすすめはべっこう丼か地魚の刺身定食とのこと。

メニューの上にあった、べっこう丼をいただくことにしました。

べっこう丼は、魚介をしょうゆと島唐辛子に漬け込み、べっこう色になったものをごはんにのせて食べる伊豆諸島の郷土料理です。ピリッと刺激的な美味しさでした。

他に金目鯛も扱っているようです。そういえば伊豆半島は下田でも金目鯛があったな、と思い出すなど。

しま←じま

お昼ごはんをいただいて元気いっぱい、再び先に進みます。大島一周道路を進んで岡田港まで戻り、大島一周を達成です。

しま←じま

大島一周したものの、まだ日は高く時間はたっぷり。次にどうするか考えようと、岡田港の近くにあるパン屋さん「しま←じま」に立ち寄りました。

テイクアウトオンリーで朝の7時半から開店しています。朝ごはんに立ち寄ろうと思っていたのですが、ついつい先を急いでしまって立ち寄りそびれたのでした。それほど多くのパンを焼いているわけでなく、品切れも多いみたいですが、このときは幸い少しだけパンが残っていました。いくつか買い求めて、その辺でいただきながら次の目的地をあれこれ考えました。

あじさいレインボーラインを越えて三原山へ!

いろいろ検討した結果、三原山へ行くことにしました。

三原山にはいくつかの行き方があります。今回は、朝通った道を進んで、島の東側には進まずに三原山に進むルートを選びました。

緑のトンネルを抜けていきます。

島の東側との分かれ道に到着しました。ここから三原山に抜けるルートが「あじさいレインボーライン」です。

あじさいレインボーラインはちょっとしたヒルクライムルートです。淡々とペダルを回して三原山の麓までやってきました。向こうに見える雲がかかったあたりが三原山です。

眼下には、先ほどお昼をいただいた元町港の街並みが見えます。

ずいぶんと登ってきましたが、割と距離もあったので急勾配というわけではなく、無理なく来られました。

こうして見るとおだやかに見えるのですが、実際には割と強い風が吹いています。

自転車が倒れないように注意します。

三原山へ!

山頂口から先は自転車を含めて車両進入禁止です。自転車を置いて、徒歩で先に進みます。

三原山には雲がかかっていました。雲の流れは速いですし、晴れ間もあるやろ、と思い切って進みます。

曇り空だと、やはり寒々しいですね。晴れないかなー。

通路はよく整備されていて、SPDシューズでしたら難なく歩けます。

三原山が近づいてきました。

三原山のお鉢巡り!

しばらく進んでグイッと登ると、火口の縁に到着です。ここからは、火口の縁をぐるっと回る、いわゆるお鉢巡りに挑戦です。

はるか向こうに山頂口の建物が見えます。割と遠くまで来たな、という感覚です。

お鉢巡りの道はさすがに舗装路とはいかず、ゴツゴツした火山岩のガレ場です。

足元に注意が必要ですが、足元ばかり見ているのはもったいない。

見渡す限りの絶景が続く、まさしく絶景だらけのお鉢巡りでした。

島で一番高い場所だけあって、富士山もよく見えます。

海面を照らす日の光が美しい。人工物が目に入らないのも新鮮ですね。

道は分かりやすく整備されていて、見通しもよいので迷う心配はありません。足元に注意して先に進んでいきます。

裏砂漠が一望できます。午前中はあっち側から三原山を見ていたかと思うと、なんだか不思議な気分ですね。

さらに進んで、三原山の火口が見渡せる場所までやってきました。

噴火のたびに大きく形を変える、活きた火山の火口です。今は静かなものですが、内に秘めたるパワーが感じられるような気がします。錯覚かもしれませんけどね。

ひとしきり火口を堪能したら、先に進みます。この辺りは吹きさらしで、強い風で体が持っていかれそうになる程でした。注意しながら進みます。

日が出たり陰ったりと目まぐるしく光の様子が変わり、それに応じて景色の見え方も変わります。

何もないと言えば何もない、絶景があると思えばある。不思議な体験でした。

なかなか来られない場所ですね。来ることができてよかったです。

しばらく進むと、噴煙をあげる割れ目が見えてきました。

こちらも火口とのことです。

もうもうと白煙が立ち上っていました。

三原山が、今も活動を続ける活火山であることが実感できました。

割れ目火口を後にして先に進みます。

雲の切れ目から太陽が顔を覗かせていました。

遠くには、相変わらず富士山が見えます。

再びスタート地点に戻ってきました。お鉢巡り完了です。

歩きごたえ、見ごたえのあるお鉢巡りでした。絶景を思う存分堪能できました。

火口西展望台

お鉢巡りとは別に、足を運びやすい展望台があるとのこと。せっかくなので行ってみることにしました。

お鉢巡りは未舗装の火山岩でしたが、こちらは舗装路です。

160mほど登る必要がありますが、お鉢巡りに比べると歩きやすい道でした。

火口の底までは見渡せませんが、十分にダイナミックな絶景が楽しめます。

火口もさることながら、反対側も絶景でした。

富士山がよく見えるのが嬉しいですね。これまで新幹線や飛行機からは、なかなかキレイに見えなかったので、感動もひとしおです。

雲も晴れて青空が広がり、まさしく絶景。ここに来て、この景色が見られてよかったです。

今日のお宿へ!

晴れてきたのでもう一度お鉢巡りをしたかったのですが、残り時間を考慮して今日のお宿へ向かうことにしました。

山頂口の向こうには富士山があるので、帰り道は富士山を目にしながら進むことになります。

つい足を止めて景色を眺めたり写真を撮影したりするので、なかなか先に進みません。

青空とススキのコントラストもなかなかのものです。

天候に恵まれて、思う存分に絶景を楽しむことができました。

ついつい富士山を眺めてしまいます。困ったものです。

この辺りは、前回の噴火で押し寄せた溶岩流の先端とのこと。

改めて三原山を眺めると、溶岩の流れがよく分かります。

溶岩について書かれたあれこれも興味深い。

地球のパワーや歴史が感じられます。

他のジオパークにも足を運んでみたいと思わせてくれますね。

ブラタモリでも観てみようかな、と思ったり。

名残惜しさを感じながら、三原山を後にしました。

ようやく自転車のところまで帰ってきました。これからダウンヒルして今日のお宿に向かいます。

行きには雲がかかっていた三原山も、このときはご覧の通りキレイに見えていました。

夕陽に照らされて金色に輝くススキが美しいですね。

黄昏の雰囲気を楽しみながら進んでいきます。

途中にはウマの姿もありました。

相変わらずよく見える富士山です。

大島一周道路まで戻ってきたら、ちょうど日没でした。

夕陽に照らされて赤く染まる富士山です。

日没を眺める機会は珍しい。普段は気づいたら夜になっていますから。

忙しさにかまけず、日常にある美しさに目を向けられる生活を送りたいものです。

しばし足を止めて、沈む夕陽を眺めながら贅沢な時間を過ごしました。

日が沈んだ後は、お宿に向かって一直線。晩ごはんとお風呂をいただいて床についたのでした。さて、明日は何をしようかな。

今回の軌跡

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